歩くたびにすねに痛みを感じて、日常生活に影響が出ていませんか?
痛みの原因がわからず、どう対処していいか困っている方も多いでしょう。
痛みの原因を放置したままでいると、将来的にはもっと深刻な怪我を引き起こすかもしれません。
この記事では、すねの前側と内側の痛みに焦点を当て、原因とその治療法を紹介します。
正しい知識と対策を身につければ、セルフケアでも痛みの軽減が可能です。
歩く際にすねに痛みを感じる方は、ぜひ参考にしてみてください。
歩くとすねが痛い原因2選
歩くとすねが痛くなる原因は、痛みを感じる部位によって異なります。
すねが痛くなる具体的な原因は以下のふたつです。
- すねの外側が痛くなる前脛骨筋の炎症
- すねの内側が痛くなるシンスプリント
それぞれ解説します。
すねの外側が痛くなる前脛骨筋の炎症
歩くとすねの外側が痛くなるのは、前脛骨筋の炎症が原因となります。
前脛骨筋は膝付近からすねの外側を走りつつ、土踏まずに繋がる筋肉です。
主につま先を上げる動作や、足裏を内側に向ける動作をする際に使用されます。
前脛骨筋の炎症は負荷がかかり過ぎることで発症し、以下の部位に痛みを感じるのが特徴です。
- すねの外側
- 足の甲
- 土踏まず
歩行時に疲労が蓄積しやすい筋肉であり、たくさん歩くと前脛骨筋が張って痛みを生じます。
運動による急激な負荷も影響がありますが、姿勢の乱れにより前脛骨筋に負荷がかかり続けると炎症を起こす傾向があります。
すねの内側が痛くなるシンスプリント
運動中にすねの内側に歩けないほどのズキズキした痛みを感じる場合、シンスプリントが原因である可能性があります。
シンスプリントとは、脛の骨にある脛骨の骨膜に炎症を起こす怪我です。
主にスポーツ選手が、足の筋肉を使いすぎることで発症します。
シンスプリントを発症しやすい具体的なスポーツ選手は以下の通りです。
- 短距離ランナー
- 長距離ランナー
- バスケットボール選手
- バレーボール選手
- サッカー選手
走ったり飛んだりするスポーツの選手は足への負荷が大きく、シンスプリントを発症しやすい傾向があります。
シンスプリントを発症するとすねの内側の下側3分の1程度の位置に痛みが生じます。
重症化するとスポーツ復帰までに2ヵ月から3ヵ月程度の安静が必要です。
初期症状は運動中にすねの内側が痛くなることです。
軽度のシンスプリントであれば、走っている時に痛みを感じても、歩いている時には痛みを感じません。
運動中にすねの内側に痛みを感じた段階で、運動量を減らして足のケアを行うのがおすすめです。
すねの前側が痛くなる前脛骨筋の炎症の原因
前脛骨筋が炎症を起こす原因は、主に身体の歪みやバランスの悪化です。
歩行時の負荷が分散吸収されず、前脛骨筋に長期間集中することで炎症を起こします。
具体的な原因は以下の通りです。
- 猫背で身体全体の重心が後ろになっている
- 運動不足で足首が硬くなっている
- 骨盤周りが歪んで足に負荷がかかっている
それぞれ解説します。
猫背で身体全体の重心が後ろになっている
普段から猫背の姿勢になっていると、すねの前側が痛くなりやすくなります。
身体の重心が後ろになっていることで、前脛骨筋に常に力が入った状態になるからです。
猫背だとお腹を前に突き出すような形で、身体が仰け反るような体勢になります。
身体が後ろに倒れないように踏ん張るために、自然とすねの前側に力が入ってしまうのです。
猫背になる原因は以下のものがあります。
- 運動する習慣がなくインナーマッスルが衰えている
- 事務仕事が多く長時間同じ姿勢でいることが多い
- スマートフォンを使用する際に背中が丸まっている
猫背になる原因の多くは生活習慣です。
普段から猫背にならないように気をつけていると、足が痛くなりにくい身体になってきます。
運動不足で足首が硬くなっている
運動不足で足首が硬くなっていると、前脛骨筋に負荷がかかるようになります。
足首が硬くなるとクッション性が失われて、衝撃が伝わりやすくなるからです。
負担を軽減しようとして姿勢が歪み、身体のさまざまな部位に不調が現れやすくなります。
姿勢が歪んだ結果、前脛骨筋にも負荷がかかり痛みが生じてくるのです。
足首が硬くなるのは、日常生活であまり歩かないのが原因です。
筋肉や靭帯の柔軟性は、動かす機会がないと衰えていきます。
在宅勤務や車通勤により歩かなくても良い生活スタイルだと、足首はどんどん硬くなってきます。
運動不足を自覚している方は、少しでも多く歩く機会を作るのがおすすめです。
骨盤周りが歪んで足に負荷がかかっている
骨盤の歪みも足に負担がかかり、痛くなる原因となります。
骨盤が後ろに傾けばすねの前側に負担がかかり、左右に傾けば片方の足に体重がかかりがちになるからです。
骨盤の歪みは特に女性に多く、主に以下の要因により発生します。
- 筋肉の衰え
- 姿勢の悪さ
- 事故による外傷
- 妊娠と出産
骨盤が歪むと足だけでなく、身体のさまざまな箇所に悪影響を及ぼします。
筋力トレーニングでインナーマッスルを鍛え、ストレッチで筋肉と関節の柔軟性を高めると改善可能です。
骨盤の歪みが気になる場合は、整骨院で専門家に相談してみるのも良いでしょう。
すねの内側が痛くなるシンスプリントの原因
シンスプリントの主な原因は、運動やスポーツによる足への過負荷です。
オーバーワークにより負荷が限界を超えると痛みを生じます。
具体的なシンスプリントの原因は、以下の通りです。
- 運動不足なのに急な運動をする
- 同じ運動を繰り返して継続的な負荷がかかる
- 急激に体重が増加して骨に負荷がかかる
それぞれ解説します。
運動不足なのに急な運動をする
普段あまり運動をしない人が急に運動をすると、足に過剰な負荷がかかることがあります。
運動不足の人は筋力や柔軟性が不足しているからです。
急に激しい運動を行うことで、すぐに足が許容できる負荷を超えてしまいます。
中学校や高校で運動部に入部した新入生が、激しい練習について行けずに発症するケースが多く見られるのが特徴です。
また健康診断で不摂生を指摘された中高年の方が、健康のために運動を始める際にもシンスプリントを発症します。
初めて本格的にスポーツに取り組む際や、久しぶりに運動をする際は要注意です。
負荷がかかりすぎないように、軽めの運動から取り組むとよいでしょう。
同じ運動を繰り返して継続的な負荷がかかる
日常的に運動に取り組んでいる人でも、負担が蓄積するとシンスプリントを発症します。
特に硬い地面の上で飛んだり跳ねたりするスポーツは、足への負担が大きいので注意が必要です。
スポーツはフォームが崩れていると、身体への負担が大きくなります。
足に不調が多い方は、正しいフォームで運動できているか確認してみるのも良いでしょう。
また不適切なシューズを履いて運動していると、足に過剰な負荷がかかります。
不適切なシューズの一例は以下の通りです。
- 足のサイズに合っていない
- 底面のクッション性が低い
- 靴底がすり減っている
日常的に激しい運動に取り組んでいる方は、足の負担軽減を意識してみてください。
急激に体重が増加して骨に負荷がかかる
運動をしていない方でも、急激に体重が増加するとシンスプリントを発症する可能性があります。
骨に負担がかかり、炎症を起こすからです。
成長の著しい10代は特に発症しやすくなっています。
体重が急激に増加する主な原因は以下の3つです。
- 生活習慣の乱れにより脂肪が増加する
- 成長期に身体が成長して大きくなる
- 筋肉トレーニングにより筋量が増加する
体重の増加によるシンスプリントは10代に多い傾向がありますが、成人であっても体重が増加すれば発症します。
特に暴飲暴食が続いておりお腹周りが気になる方や、筋肉トレーニングを始めた方は体重が急激に増加している可能性があります。
体重の増加に心当たりがあり、歩く際にすねの内側が痛む方は、シンスプリントを疑ってみるのもよいでしょう。
歩くだけで痛いすねの痛みを治す方法
歩くだけですねに痛みを感じる場合は、無理をしないのが肝心です。
足に負荷がかかりすぎると悪化して、余計に治りづらくなる可能性があります。
まずは運動をせずに安静にして、熱感や腫れがあればクーリングを行ってみてください。
痛みがある程度落ち着いてきたら、以下の対応をすると症状の改善や再発防止につながります。
- ストレッチで筋を伸ばす
- マッサージで筋肉をほぐす
- 普段の姿勢を見直す
- 偏平足を改善する
すねの痛みを改善して再発を防止するには、信頼できる整骨院で施術や指導を受けるのがおすすめです。
特にスポーツによる痛みにお悩みの際は、アスリートに特化したなかむら整骨院にご相談ください。
長距離ランナーでもある院長が、多様なアスリートの課題に向き合います。
まとめ:歩くとすねが痛い時は負担軽減と姿勢改善をしよう
すねの前側と内側の痛みに焦点を当て、原因とその治療法を紹介しました。
すねが痛くなるのは前脛骨筋の炎症と、シンスプリントが原因です。
どちらも放置すると悪化して治りにくくなります。
まずは安静にして痛みを取り除くのが肝心です。
痛みが落ち着いたら足への負担軽減と姿勢改善を行い、症状を緩和して再発を予防してみてください。
適切な治療や再発予防には、整骨院での専門家による施術や指導がおすすめです。
なかむら整骨院であれば、最先端の機器を使用した施術を受けられます。
種目別の特別プログラムを設定して、それぞれの身体の課題に取り組むことも可能です。
アスリートやスポーツを愛する方に寄り添った治療をお望みの方は、ぜひ一度ご連絡ください。